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出前授業「電気と暮らし」
「昔はクラスに何人か電気に詳しい子がいたけど、最近はあまりいないようだね。」そんな他愛のない会話から、地域の中学生に電気の授業を行うこととなりました。

東京電力パワーグリッド、(一財)関東電気保安協会、東京都電気工事工業組合の3者が協力して「電気と暮らし」というテーマで授業を行っています。

正規の50分授業は以下のコンセプトに分かれています。
1.「電気をつくる」東京電力
2.「電気の安全を保つ」関東電気保安協会
3.「電気を安全に使えるようにする」東京都電気工事工業組合

感震ブレーカーについても学んでいただきます。
まず、1995年の阪神淡路大震災の写真から、電気火災の怖さを追体験したあと、感震ブレーカーの仕組みと有効性を説明します。

東京都は近い将来、首都圏直下型地震が発生する確率が極めて高いといわれています。
授業を通じ、自分や家族、地域を守る知識を習得し、高い関心を持ってもらいます。

このコーナーは、河村電器産業株式会社にご支援をいただいています。

電気工事はものづくりの仕事ですが、チームワークがないと良い仕事は出来ません。人と人との関わりを大切にする仕事ともいえます。生徒の皆さんにはそんなところも感じて貰えたら嬉しいと思っています。
私たちもこの授業を通じて、いつも新しい発見と気づきがあります。これからも情熱をもって取り組んでいきたいと思っています。
生徒の皆さんからの感想
「阪神・淡路大震災で電気火災が一番多いことを知って、電気のあつかいが悪いと大変なことになるのだと思いました。電気のことを知っていると将来役に立つのだと思いました。」

「便利だとしか考えていなかった電気は、危険ととなりあわせなのだと知った。そんな電気を安全に使えるように工夫してくれる職業の方々はすごい!」

「電気は難しいと思っていましたが、身近な家などに関わらせて考えると、よく理解することができました。映像を見ながら解説があったので、より分かりやすく理解できて、家の防災についてふり返ろうと思いました。家のブレーカの位置を確認したり、アースなどが設置されていなかったら、できることからして行って、少しでも被害がなくなるように気を付けていきたいです。」

「いつも、電気は何も考えないで使っているしブレーカが落ちた時など親がやってくれていたけれど、今回真面目に電気のことを考えてみて、地震がおきた時、一人だったらできることをやらなくてはいけないし、家を火事から守るために日頃から点検をしなくてはいけないと思った。とても分かりやすくてよかったし、楽しかった。」
正規の授業の一環として
正規の技術・家庭、あるいは理科の授業として認められているため、出前授業の内容は中間テストや期末テストの出題範囲となっています。
一部、出題された問題をご紹介します。
図1
(1)図1について ①装置の名称 ②感知する波 の種類の組み合わせを選びなさい。

感震ブレーカー
主要動
感震ブレーカー
Secodary Wave
震度ブレーカー
主要動
震度ブレーカー
Secodary Wave
(2)図1の装置は日本で起こった地震による二次災害の教訓からできた。その二次災害を引きおこした地震の名称として正しいものを1つ選びなさい。
1.阪神淡路大震災
2.東日本大震災
3.兵庫県南部地震
4.東北地方太平洋沖地震

(3)図1はどんな二次災害を防いでくれるのか。当てはまる選択肢を1つ選びなさい。
1.漏電による感電
2.漏電による火災
3.半断線による火災
4.半断線による感電
図2
(4)図2の現象名として正しいものを1つ選びなさい。
1.トラック現象
2.トルク現象
3.トラッキング現象
4.トラッキー現象
(5)図2の事故が起こりやすい場所と状況として正しい組み合わせを1つ選びなさい。

場所
状況
リビング
掃除は月1回行うが、テレビ周りがタコ足配線になっている。
台所
冷蔵庫の裏にコンセントが5年間挿したままになっている。
洗面所
ドライヤーのコードが束ねたまま、長時間使用している。
廊下
コード付き掃除機を限界まで伸ばし、張った状態で掃除している
問題の正解
(1)1
(2)1
(3)3
(4)3
(5)2